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2016/03/12 (Sat)

薬品作用学教室の井形秀吉大学院生、佐々木拓哉助教、池谷裕二教授が、初期に失敗したマウスほど成績がよいことを発見

複雑な迷路課題をマウスに解かせ、迷路内の行動の詳細な解析を行うことで、1)学習初期の失敗が多いほどより素早く最短経路を見つけることができること、2)学習初期の失敗が多いほど経路閉鎖時に効率的な迂回路を見つけることができることを明らかにしました。本研究は2016年2月17日付けの「Scientific Reports」にオンラインで掲載されました。また、財経新聞や報道番組「ニュースゼロ」、「週刊朝日」などの各種メディアで紹介されました。

(原著論文):Hideyoshi Igata,Takuya Sasaki,Yuji Ikegaya, Early Failures Benefit Subsequent Task Performance. Scientific Reports 6:21293 (2016) http://www.nature.com/articles/srep21293.pdf

生物が自然環境で生き抜くためには、刻々と変化する状況の中で最適な行動をとることが重要です。これまで実験室では、単純化した迷路課題を用いてマウスなどの学習能力についての研究が多くなされてきましたが、実際に自然のなかで生きていくのに必要な問題解決能力についてはほとんど調べられていませんでした。そこで、ゴールに到達できる経路が多数ある迷路を製作し、さらに途中で迷路の一部を閉鎖・再開放するなど、より自然に近い環境でのマウスの行動を詳細に解析しました。その結果、学習の初期に、より多くの失敗(無効な探索)をしたマウスのほうが、複数の経路から最短経路を見つけるのが早く、また迷路の一部が閉鎖された際にも、より効率的な迂回路を見つけることができることを見出しました。今後、柔軟な問題解決の脳内メカニズムの解明に向けたさらなる研究が期待されます。

【プレスリリースへのリンク】
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=406978

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