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2016/06/13 (Mon)

蛋白構造生物教室の前川早紀子大学院生、大戸梅治准教授、清水教授が、 自然免疫で働く細胞内センサーの詳細な構造を解明

東京大学大学院薬学系研究科の清水敏之教授の研究グループは、病原体の感染を察知する細胞内センサータンパク質の一種であるNOD様受容体の立体構造を世界で初めて明らかにました。本研究成果は2016年6月10日付でNature Communications (オンライン版)に掲載されました。

原著論文:
Sakiko Maekawa, Umeharu Ohto, Takuma Shibata, Kensuke Miyake, and Toshiyuki Shimizu, "Crystal structure of NOD2 and its implications in human disease", Nature Communications: 2016/6/10 (Japan time), doi:10.1038/ncomms11813. 
論文へのリンクはこちら:
http://www.nature.com/ncomms/2016/160610/ncomms11813/full/ncomms11813.html

 

私たちの体は細菌やウイルスなどの病原体の感染を防ぐ仕組みが備わっており、病原体の感染を察知する細胞内センサータンパク質が存在しますが、その一つにヌクレオチド結合性多量体ドメイン(NOD)様受容体(NLR)と呼ばれるタンパク質群があります。このタンパク質群は病原体の痕跡や異物を認識(リガンド認識)することにともない複数結合した構造(多量体)を形成することで活性化し、細胞内に病原体感染の情報を伝達することが知られています。

今回研究グループは、NLRの一つとして知られているNOD2が細胞のエネルギー源であるADPと結合しかつ、活性が失われた状態における立体構造をX線結晶構造解析を用いて明らかにしました。その結果、ADPはNOD2内の異なる機能をもつ領域(ドメイン)間の相互作用を媒介するように結合していること、またLRRと呼ばれるドメインにはリガンド認識に関わると推測される穴のような構造(ポケット)が見つかりました。本成果は、NOD様受容体が活性化される機構の解明や、病原体を感知する仕組みを解明していく上で重要な構造基盤となると期待されます。
 

UTokyo Researchへのリンクはこちら:
http://www.u-tokyo.ac.jp/ja/utokyo-research/research-news/structure-of-an-intracellular-sensor-in-innate-immune-system.html

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