ニュース|東京大学大学院薬学系研究科・薬学部

東京大学大学院薬学系研究科・薬学部
  • アクセス・お問合わせ
  • サイトマップ
  • ENGLISH
  • 東京大学
東京大学大学院薬学系研究科・薬学部

ニュース

2017/05/24 (Wed)

生体分析化学教室の角田誠講師らは、がんの悪性化にアミノ酸が関与していることを発見

生体分析化学教室の角田誠講師は、医科学研究所の小沼貴晶助教、東條有伸教授、米国ジョージア大学の服部鮎奈研究員、伊藤貴浩助教授らと共同で、慢性骨髄性白血病の悪性化に伴って分岐鎖アミノ酸の産生が亢進していることを見いだしました。本研究成果は、2017年5月18日付でNature(オンライン版)に掲載されました。
 
【発表雑誌】 
雑誌名:Nature(5月17日オンライン版)
論文タイトル:Cancer progression by reprogrammed BCAA metabolism in myeloid leukemia
著者:Ayuna Hattori, Makoto Tsunoda, Takaaki Konuma, Masayuki Kobayashi, Tamas Nagy, John Glushka, Fariba Tayyari, Daniel McSkimming, Natarajan Kannan, Arinobu Tojo, Arthur S. Edison, Takahiro Ito*
DOI番号:10.1038/nature22314
アブストラクトURL : http://dx.doi.org/10.1038/nature22314 
 
【発表概要】
がん細胞は、その活発な増殖や転移などを可能にするため、正常細胞とは異なる代謝活動を行うことが知られています。代謝リプログラミングと総称されるこの現象は、がん細胞の生存・分裂に必要なエネルギーの産生やタンパク質・核酸などの生体高分子の供給に重要であり、最近ではがんが体内で生き延びるための重要な戦略のひとつと考えられるようになりました。しかしながら、代謝リプログラミング自体ががんの進展・悪性化を制御しているかについては、明らかではありませんでした。
 今回、研究グループは、慢性骨髄性白血病の悪性化に伴って分岐鎖アミノ酸の産生が亢進していることを見いだしました。また、この産生亢進を引き起こす因子としてアミノ酸代謝酵素BCAT1を同定し、この酵素を阻害するとヒト白血病細胞の増殖およびマウスモデルで白血病発症を阻止できることを示しました。一方、BCAT1は正常造血細胞には殆ど存在せず、機能的にも必須でありませんでした。本研究では、BCAT1を標的とすることでがん細胞に選択的に作用し、悪性化を遅らせる新しい治療法開発の可能性を提示しました。
 


詳しくはこちら
前の記事へ 次の記事へ

2017/06/11 (Sun) 有機合成化学教室の川島茂裕特任講師、山次健三助教、金井求教授らが染色体タンパク質を選択的に酵素に代わって化学修飾する人工的な化学触媒システムを開発
2017/05/27 (Sat) 有機合成化学教室の山次健三助教、川島茂裕特任講師、金井求教授らが染色体タンパク質の狙った部位に化学修飾を導入する触媒を開発
2017/05/24 (Wed) 生体分析化学教室の角田誠講師らは、がんの悪性化にアミノ酸が関与していることを発見
2017/05/18 (Thu) 薬品作用学教室の平木俊光大学院生、小山隆太准教授らがヒトiPS細胞を海馬ニューロンに成熟させることに成功
2017/04/27 (Thu) 生理化学教室の前田深春大学院生、齋藤康太助教、堅田利明前教授は、哺乳細胞の小胞体分泌ドメインの生成機構を新たに解明
2017/04/11 (Tue) 蛋白構造生物学教室の大戸梅治准教授が、平成29年度科学技術分野の文部 科学大臣表彰の若手科学者賞を受賞
2017/03/28 (Tue) 基礎有機化学教室・中島 誠也 JSPS 博士研究員が、リンダウ•ノーベル賞受賞者会議の参加者に選ばれる
2017/02/27 (Mon) 生命物理化学教室の外山侑樹博士研究員、加納花穂大学院生、嶋田一夫教授らが、細胞内シグナル伝達タンパク質の発がん性変異体が、がん化を引き起こす機構を解明
2017/02/07 (Tue) 有機合成化学教室の嵯峨裕ERATO博士研究員、小島正寛大学院生、布施拡学部生、金井求教授らが水素社会の実現を目指したハイブリッド触媒系の開発に成功
2017/02/04 (Sat) 分子薬物動態学教室の林久允助教らが、大学発の創薬研究による小児難病(進行性家族性肝内胆汁うっ滞症2型)の医薬品開発に向け、治験(第Ⅱ相試験)を開始
PAGE / 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

PAGE TOP