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2014/04/22 (Tue)

小幡史明特任助教、三浦正幸教授らが局所的なネクローシス細胞が全身性の炎症応答と代謝異常を引き起こすことを発見

遺伝学教室の小幡史明特任助教、三浦正幸教授らは、ショウジョウバエをもちいて局所的にネクローシスを誘導するモデルを確立し、ネクローシス細胞により惹起される全身性の炎症応答がエネルギー浪費とSアデノシルメチオニン代謝を亢進させることを発見しました。本研究成果は2014年4月17日付けの米科学誌「Cell Reports」にオンラインで掲載されました。
 
(原著論文): Necrosis-driven systemic immune response alters SAM metabolism through the FOXO-GNMT axis. Cell Reports, 2014
http://www.cell.com/cell-reports/abstract/S2211-1247%2814%2900243-5
 
【発表概要】
生物の発生過程および生命維持過程においては、多くの不要な細胞がアポトーシスにより除去されます。アポトーシスの機構がうまく働かない場合、炎症を引き起こす細胞死であるネクローシスが起こり、がん、虚血再還流、動脈硬化など様々な炎症をともなう疾患の病態にかかわっていることが示唆されています。しかしながらネクローシスを起こした細胞にたいして、個体がどのように応答するのかについてはよく分かっていませんでした。東京大学大学院薬学系研究科の小幡史明特任助教、三浦正幸教授らは、羽化直後のショウジョウバエ翅細胞のアポトーシスを遺伝学的に阻害することで、生きた個体の中で局所的にネクローシスを誘導する方法を確立しました。このショウジョウバエの解析を通して、ネクローシス細胞に呼応した全身性の炎症応答が、エネルギー浪費とSアデノシルメチオニン代謝を亢進させることを明らかにしました。これらの代謝変化は、がんや糖尿病をはじめとした炎症をともなう様々な疾患の原因や悪化の制御要因になることが考えられ、新規の治療標的となる可能性を示唆しています。またこのショウジョウバエをモデルとした更なる解析によって、ネクローシス細胞から放出される炎症応答を引き起こす物質を同定する事も可能であり、今後の進展が期待されます。
【大学プレスリリースへのリンク】
http://www.u-tokyo.ac.jp/public/public01_260418_j.html

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