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2014/07/02 (Wed)

千原崇裕准教授、三浦正幸教授らが、老いた個体の行動を左右する嗅覚神経の細胞死を同定

東京大学大学院薬学系研究科の千原崇裕准教授、三浦正幸教授らは、老化した個体の行動変化の一因が、匂いを感知する神経細胞(嗅覚神経細胞)の細胞死であることを突き止めました。本研究成果は、2014年6月27日付で「PLOS Genetics」に掲載されました。
 
(原著論文):Caspase inhibition in select olfactory neurons restores innate attraction behavior in aged Drosophila. (PLOS Genetics)
 
【発表概要】
一般に、老化に伴って記憶学習、認識等の脳機能は低下します。その一因として老化に伴う神経細胞の細胞死が注目されており、これまで多くの研究者によって神経変性疾患における細胞死が研究されてきました。しかし、正常な老化の過程における細胞死はほとんど研究されていませんでした。
 東京大学大学院薬学系研究科の千原崇裕准教授、三浦正幸教授らは、老化した個体の行動変化の一因が、匂いを感知する神経細胞(嗅覚神経細胞)の細胞死であることを突き止めました。まず、老化したショウジョウバエの脳内で、リンゴ酢の匂いに反応する特定の神経細胞が死んでいることを見出しました。ショウジョウバエはリンゴ酢の匂いを感知してリンゴ酢のある場所に集まりますが、老化したショウジョウバエはリンゴ酢の匂いを感じることができず、リンゴ酢の場所が分かりません。ところが、この嗅覚神経細胞の細胞死が起こらないように操作したショウジョウバエでは、老化した場合でもリンゴ酢を感知することができ、最終的にリンゴ酢の場所へ集まることができました。
 本研究では、老化に伴った個体の行動の変化を、特定の神経細胞における細胞死で説明することに成功しました。今後は、なぜ正常な老化において特定の嗅覚神経細胞が細胞死しているのか、その原因を探ることで、神経変性疾患時における神経細胞の細胞死の原因、ひいてはその発症機序の理解に繫がることも期待されます。
 
【大学プレスリリースへのリンク】
http://www.u-tokyo.ac.jp/public/public01_260627_j.html

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