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2014/01/15 (Wed)

野々村恵子元特任研究員、山口良文助教、三浦正幸教授らが脳の発生初期におけるアポトーシスの新たな役割を発見

遺伝学教室の野々村恵子元特任研究員、山口良文助教、三浦正幸教授らは、マウス胎児の脳の詳細な解析から、アポトーシスによる速やかな細胞の除去がうまくいかないと、神経管閉鎖不全およびシグナル因子産生細胞の残存を原因とする脳の発生異常が生じることを明らかにしました。本研究成果は2013年12月23日付けでDevelopmental Cellに掲載されました。
 
(原著論文): Local apoptosis modulates early mammalian brain development through the elimination of morphogen producing cells. Dev. Cell 27, 621-634, 2013
 
【発表概要】
ほ乳類の神経発生では5〜7割もの細胞が生まれては除去されていると考えられていますが、死んだ細胞はすぐに除去されてしまうために検出が難しく、その生理的意義は未だ十分に解明されていません。神経発生へのアポトーシスの役割を知るためには細胞死ができない変異体(アポトーシス変異体)を用いる解析が有効です。これまでアポトーシス変異体で見られる外脳症の原因は、死ななかった神経幹細胞が過剰となり細胞数が増加するためといわれてきました。しかし本研究では細胞数・脳形態を定量的に解析することにより、アポトーシス変異体の脳全体では細胞数増加は生じておらず、神経管閉鎖不全がこれら変異体の脳形態異常の原因であることを明らかにしました。その一方で、脳初期発生で集中的に細胞死が観察される場所が、周りの多数の細胞に指令を出す司令塔細胞集団(シグナリングセンター)であり、アポトーシスによる司令塔細胞集団の除去が発生に重要であることも判明しました。司令塔細胞集団の存在は、初期発生の形態形成や特徴ある細胞集団を作るのに重要であることが知られています。脳を作るための指令は刻々と変化していますが、指令の切り替えにアポトーシスをうまく使うことで、脳のパターン形成が行われていることを明らかにしました。これは、神経管障害などの先天性疾患の病態解明に役立つ可能性がある知見です。
 
詳細な発表内容はこちらから
プレスリリース
http://www.u-tokyo.ac.jp/public/public01_251224_j.html
 

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