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2017/11/21 (Tue)

東京大学大学院薬学系研究科の丹治裕美大学院生、大戸梅治准教授、清水敏之教授らの研究グループはコロラド大学および精華大学のグループと共同で、ウィルスや自己由来のRNAを感知して免疫系を活性化するTLR8タンパク質が阻害剤によって活性化が抑制される機構を、世界で初めて解明

東京大学大学院薬学系研究科の丹治裕美 大学院生、大戸梅治 准教授、清水敏之 教授らの研究グループはコロラド大学および精華大学のグループと共同で、ウィルスや自己由来のRNAを感知して免疫系を活性化するTLR8タンパク質が阻害剤によって活性化が抑制される機構を、世界で初めて明らかにしました。本研究成果は2017年11月20日付でNature Chemical Biology (オンライン版)に掲載されました。
 
発表論文
雑誌名:Nature Chemical Biology
論文タイトル:Small-molecule inhibition of TLR8 through stabilization of its resting state
著者:Shuting Zhang*, Zhenyi Hu*, 丹治裕美*, Shuangshuang Jiang, Nabanita Das, Jing Li, 坂庭健太郎, Jin Jin, Yanyan Bian, 大戸梅治, 清水敏之† & Hang Yin†(*共同筆頭著者、†共同責任著者)
DOI番号:10.1038/nchembio.251810.1038/nchembio.2518
論文へのリンクはこちら
https://www.nature.com/articles/nchembio.2518
 
自然免疫は病原微生物感染に対する重要な生体防御システムであり、宿主のセンサーが病原体由来分子を認識することで誘導されます。このようなセンサーの中で中心的な役割を果たすのがToll様受容体(Toll like receptor: TLR)です。TLR8は一本鎖RNAの受容体であり、TLR8が過度に応答する現象は、自己免疫疾患に関係するとされています。そのため、TLR8を不活性化する阻害剤は、自己免疫疾患治療薬として期待されています。しかし、阻害剤がどのようにTLR8を不活性化しているのかは、明らかになっていませんでした。
本研究グループは、コロラド大学および精華大学のグループと共同でX線結晶構造解析によりTLR8による阻害剤の認識機構を明らかにしました。阻害剤結合型TLR8は2 : 2の不活性化型2量体を形成し、阻害剤は特徴的な相互作用により認識されていました。これらの阻害剤がTLR8の不活性化型2量体を安定化し、TLR8の活性化を阻害することを明らかにしました。本知見は、構造解析によってはじめて得られたものであり、今後TLR8を標的とした自己免疫性疾患治療薬の開発に寄与すると考えられます。
 


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