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2018/07/18

細胞情報学教室の圓谷奈保美 大学院生、本間謙吾特任助教、藤澤貴央助教、一條秀憲教授らの 共同研究チームは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)が発症する分子メカ ニズムを明らかに


細胞情報学教室の圓谷奈保美大学院生、本間謙吾特任助教、藤澤貴央助教、一條秀憲教授らの共同研究チームは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)が発症する分子メカニズムを明らかにし、分子メカニズムに基づいたALS治療薬の開発基盤候補として、2つのタンパク質間相互作用を阻害する化合物の創出に成功しました。本研究成果は2018年7月10日付でNature Communications誌(オンライン版)に掲載されました。
 
雑誌:Nature Communications
題目:A small-molecule inhibitor of SOD1-Derlin-1 interaction ameliorates pathology in an ALS mouse model
著者:Naomi Tsuburaya#, Kengo Homma#, Tsunehiko Higuchi,Andrii Balia,Hiroyuki Yamakoshi, Norio Shibata, Seiichi Nakamura, Hidehiko Nakagawa, Shin-ichi Ikeda, Naoki Umezawa, Nobuki Kato, Satoshi Yokoshima, Masatoshi Shibuya, Manabu Shimonishi, Hirotatsu Kojima, Takayoshi Okabe, Tetsuo Nagano, Isao Naguro,Keiko Imamura,Haruhisa Inoue, Takao Fujisawa, and Hidenori Ichijo*
DOI番号:10.1038/s41467-018-05127-2
アブストラクトURL:http://www.nature.com/articles/s41467-018-05127-2
 
 筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis;ALS)は、50代〜70代にかけた人生の中盤から後半において発症する割合が高い、運動神経が特異的に障害される神経変性疾患です。ALSが発症する原因の1つとしてCu/Zn superoxide dismutase(SOD1) の遺伝子変異が知られています。しかしながら、SOD1遺伝子に変異が入ることで、どのようなメカニズムで運動神経細胞死が惹起されるのか、その詳細はわかっていません。
 研究グループは、これまでにALS患者で発見された変異型SOD1が、小胞体に存在するDerlin-1というタンパク質と結合することで、運動神経細胞死を引き起こすこと明らかにしてきました。しかし、この2つのタンパク質の結合を阻害することが、本当にALS病態の改善につながるかについては不明でした。今回同研究グループは、SOD1とDerlin-1の結合を阻害する化合物を見出し、その化合物がALS病態改善効果を示すことを明らかにしました。
本研究成果は、SOD1とDerlin-1のタンパク質間相互作用の阻害がALS治療標的になること、分子メカニズムに基づいたALS治療薬の開発基盤候補として、SOD1とDerlin-1のタンパク質間相互作用を阻害する化合物の創出に成功したことを示しており、今後発症機構に基づいた新規ALS治療薬の開発に繋がることが期待されます。
 
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