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2019/01/17

有機合成化学教室の三ツ沼治信 助教、田辺駿 学部生、布施拡 大学院生、金井求 教授らが、可視光のエネルギーを使って単純アルケンを有用分子に変換するハイブリッド触媒システムの開発に成功


有機合成化学教室の三ツ沼治信 特任助教、田辺駿 学部生、布施拡 大学院生、金井求 教授らは、大阪大学高等共創研究院の大久保敬 教授らのグループと共同で、可視光のエネルギーを用いて、安価で入手容易な単純アルケンとアルデヒドを反応させ、ファインケミカルの合成に有用なキラルアルコールへと一工程で変換するハイブリッド触媒系を開発しました。本研究成果は、2019年1月17日付けでChemical Scienceのオンライン速報版で公開されました。
 
雑誌:Chemical Science
題目:Catalytic Asymmetric Allylation of Aldehydes with Alkenes through Allylic C(sp3)‒H Functionalization Mediated by Organophotoredox and Chiral Chromium Hybrid Catalysis
著者:Harunobu Mitsunuma,* Shun Tanabe, Hiromu Fuse, Kei Ohkubo, and Motomu Kanai* 
DOI番号:10.1039/C8SC05677C
アブストラクトURL:https://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2019/sc/c8sc05677c#!divAbstract
 

発表概要
 キラルアルコールは、医薬品や農薬などの重要な合成中間体として知られています。今までの方法でキラルアルコールを合成するためには、入手容易な原料から多段階の工程を経ることが多く、大量に廃棄物が副生することが避けられませんでした。
本研究グループは、単純アルケンとアルデヒドを、不斉を制御しながら直接反応できるハイブリッド触媒系を開発しました。このハイブリッド触媒系は、光触媒とクロム錯体触媒の二成分から構成され、通常活性化が難しいとされる単純アルケンのアリル位の炭素-水素結合を、室温、可視光照射という極めて温和な条件で切断し、アルケンをキラル有機金属種に変換します。これがアルデヒドと反応することで、キラルアルコールが生成します。本ハイブリッド触媒系の創製により、安価で入手容易な原料からわずか一工程で、廃棄物を最小限に抑え、しかも高度なキラリティ制御を伴って有用有機分子を合成できるようになりました。
本研究成果は、安価で豊富な炭素資源を高付加価値の有機分子へと効率的に変換する化学プロセスへの応用が期待されます。

詳しくはこちら:http://www.rsc.org/suppdata/c8/sc/c8sc05677c/c8sc05677c2.mp4

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