メニュー

EN

トピックス

2019/02/27

生理化学教室の北川大樹教授、渡辺紘己研究員、高尾大輔助教、伊藤慶(学部四年生)らが、Cep57-PCNT複合体による分裂期中心体の制御機構と、その破綻によるMVA症候群、MOPDⅡの発症機構を解明


生理化学教室の北川大樹教授、渡辺紘己研究員、高尾大輔助教、伊藤慶(学部四年生)らのグループは、帝京平成大学の高橋美樹子教授と共同で、Cep57-PCNT複合体による分裂期中心体の制御機構と、その破綻によるMVA症候群、MOPDⅡの発症機構を解明しました。
 本研究成果は、2019年2月25日付けでNature Communications電子版に掲載されました。
 
発表論文
雑誌:Nature Communications
題目:The Cep57-pericentrin module organizes PCM expansion and centriole engagement
著者:Koki Watanabe, Daisuke Takao, Kei K. Ito, Mikiko Takahashi, Daiju Kitagawa
DOI:10.1038/s41467-019-08862-2
論文へのリンク:https://www.nature.com/articles/s41467-019-08862-2
 
発表概要
細胞分裂に伴い、遺伝情報を運ぶ染色体(DNA)が複製されて倍加し、娘細胞に均等に分配されることはよく知られています。このときに染色体を2方向に引っ張っているのが、微小管とよばれる繊維状の構造体であり、この微小管形成の中心として働くのが中心体です。この中心体の数や機能に異常が生じると、染色体を適切に分配できず、ゲノム不安定化に起因する癌などの疾患に繋がることが知られています。中心体の構造はその核として機能する2つの母・娘中心小体とそれを取り囲む中心体マトリクス(PCM)から構成されています。細胞分裂前に母中心小体から娘中心小体が複製されますが、形成されたばかりの娘中心小体は細胞分裂の間、母中心小体に近接して存在します。しかしながら、細胞分裂時における母・娘中心小体ペアの結合メカニズムについては未知な部分が多く残っていました。
今回、本研究グループは、母・娘中心小体間の結合とゲノム安定性維持に必須な中心体因子複合体(Cep57-PCNT複合体)を発見しました。Cep57、PCNTはそれぞれ多彩異数性モザイク(MVA)症候群とMOPDⅡ(小頭症性骨異形成性原発性小人症Ⅱ型)と呼ばれる難病の原因遺伝子として知られていましたが、その発症メカニズムは長らく不明なままでした。Cep57-PCNT複合体に異常が生じると、分裂期前期に母・娘中心小体が早期に分離してしまい、適切な紡錘体が形成されないために、染色体分配異常が高頻度に誘発されることを明らかにしました。さらに、両疾患の患者由来の細胞や遺伝子変異体を用いた解析から、母・娘中心小体間の結合異常が両疾患の発症原因であることを明らかにしました。
本研究成果は、MVA症候群および、MOPDⅡの予防や治療のみならず、中心体の異常に起因する様々な病気の原因解明に役立つことが期待されます。


図:Cep57-PCNT複合体は中心小体分離と染色体分配を制御する
 

2020/06/04
受賞 竹内春樹 特任准教授(化学物質安全性評価システム構築講座)、小幡史明 講師(遺伝学教室)、佐々木拓也 助教(薬品作用学教室)が令和2年度文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞new
2020/05/29
プレスリリース 天然物化学教室の翟睿 大学院生、森貴裕 助教、阿部郁朗 教授らが非リボソームペプチドの環化機構を解明new
2020/05/26
プレスリリース 衛生化学教室の田中悠貴 大学院生、嶋中雄太 助教(研究当時)、新井 洋由名誉教授、河野望 准教授らが、非アルコール性脂肪性肝疾患の発症機構を解明new
2020/05/23
受賞 基礎有機化学教室の 楊 沢コン 大学院生が、2019年度中国優秀私費留学生奨励賞を受賞
2020/05/19
プレスリリース 薬品代謝化学教室の浦野泰照 教授、両角明彦 大学院生、医学系研究科生体情報学の神谷真子 准教授らが、新しい原理に基づく細胞内で自発的に明滅を繰り返す色素の開発に成功
2020/05/08
プレスリリース 機能病態学教室の富田泰輔 教授、堀由起子 講師、邱詠玟 大学院生らと、新潟大学脳研究所の池内健 教授らが、新規Aβ産生制御分子CIB1の同定に成功
2020/05/04
プレスリリース 基礎有機化学教室の宮本 和範 准教授、内山 真伸 教授らの研究グループが炭素二原子分子(C2)の常温化学合成に世界で初めて成功
2020/03/12
プレスリリース 薬品代謝化学教室の坂本眞伍 大学院生、小松徹 特任助教、浦野泰照 教授らが、血液中の1分子レベルの酵素活性検出に基づく新たな病態診断法を開発
2020/02/29
受賞 天然物化学教室の淡川孝義 准教授がIsoprenoid Society の Kenji Mori Medal を受賞
2020/02/28
プレスリリース 薬品作用学教室の宮脇健行 大学院生(研究当時)、池谷裕二 教授らが、マウス全脳血管ネットワーク可視化手法の開発に成功
東京大学

東京大学 薬友会 薬学振興会
国際フォトテラノスティクス共同研究教育拠点 東京大学 医療イノベーションイニシアティブ
ワンストップ創薬共用ファシリティセンター 創薬機構
東大アラムナイ 東京大学基金

Copyright© 2018
東京大学大学院 薬学系研究科・薬学部
All Right Reserved.
Produced by coanet

ページの上部へ↑