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2019/06/21

天然物合成化学教室の今村祐亮大学院生、長友優典講師、井上将行教授らが、がん細胞毒性を有する複雑天然物1-ヒドロキシタキシニンの全合成に成功


天然物合成化学教室の今村祐亮大学院生、吉岡駿博士、長友優典講師、井上将行教授は、がん細胞毒性を有する複雑天然物1-ヒドロキシタキシニンの全合成を、2つのラジカルカップリングを鍵反応として用いることで達成しました。本研究成果は、2019年6月19日付けで[Angewandte Chemie International Edition]電子版に掲載されました。
 
発表論文
掲載雑誌名: Angewandte Chemie International Edition
論文タイトル: Total Synthesis of 1-Hydroxytaxinine
著者: Yusuke Imamura, Shun Yoshioka, Masanori Nagatomo, Masayuki Inoue*
DOI: 10.1002/anie.201906872

リンク先:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/anie.201906872
 
発表概要:
 1-ヒドロキシタキシニン(1)は、マウス白血病細胞やヒト扁平上皮癌細胞に対して細胞毒性を示す天然物です。複雑に縮環した6/8/6員環炭素骨格に多数の酸素官能基を有している本化合物およびその類縁体はタキサンジテルペンと総称され、有用な生物活性天然物群として注目されています。
 本化合物(1)の化学構造の特徴として、2つの第4級炭素と6つの不斉中心を含む歪んだ8員環構造が挙げられます。今回、本研究グループは、独自に開発した化学・立体選択的なラジカルカップリングを鍵反応として用いることで、複雑な環構造を効率的に構築し、標的分子1-ヒドロキシタキシニン(1)の全合成を26工程で達成しました。本研究の応用展開により、抗がん剤タキソールのような、より高酸化度かつ強力な生物活性を有するタキサンジテルペン類の創出が期待されます。

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