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2019/08/28

生理化学教室の高尾大輔助教・山本昌平研究員 ・北川大樹教授が、中心小体複製の制御メカニズムをモデル化


生理化学教室の高尾大輔助教・山本昌平研究員・北川大樹教授が、細胞分裂に重要な細胞小器官である中心小体の複製メカニズムを解明しました。中心小体の複製プロセスにおいて、主要因子であるPlk4の自己組織化が寄与していることを超解像イメージングと数理モデリングによって明らかにしました。
本研究成果は2019年8月26日付でJournal of Cell Biology電子版に掲載されました。
 
発表論文
雑誌:Journal of Cell Biology
題目:A Theory of Centriole Duplication Based on Self-Organized Spatial Pattern Formation
著者:Daisuke Takao, Shohei Yamamoto, and Daiju Kitagawa
DOI : 10.1083/jcb.201904156
論文へのリンク:http://jcb.rupress.org/content/early/2019/08/23/jcb.201904156/tab-article-info
 
発表概要
中心小体はタンパク質の複合体から形成される非膜系の細胞小器官であり、動物細胞における中心体や繊毛・鞭毛の形成に必要とされます。中心小体を核として形成された中心体は、微小管形成中心として細胞分裂や細胞内極性の形成に重要な働きをしています。中心小体の複製はDNAと同様に一細胞周期に一度だけ起こり、母中心小体の隣に一つだけ娘中心小体が形成されます。中心小体の消失や過剰な複製は、小頭症や癌の悪性化などヒト疾患の原因の一つとされており、適切な細胞の機能を保証するために中心小体の複製は厳格に制御されなければなりません。しかしながら、中心小体のコピー数を制御する基本原理は未解明のままでした。
 今回、本研究グループは主要な制御因子であるPolo like kinase 4(Plk4)の自己組織化特性によって、中心小体複製プロセスが時空間的に制御されることを解明しました。中心小体周辺の直径400 nm程度の空間でダイナミックに変動するPlk4の局在パターンをSTED超解像イメージングにより定量的に可視化しました。さらに、数理モデリングとシミュレーションによって、実際に可視化された空間パターンがどのようなメカニズムで形成されるのかをPlk4の分子特性によって説明することに成功しました。分子スケールのパターン制御メカニズムが細胞機能制御に関与していることを示した本研究の成果は、組織の形態形成など、生命システムに普遍的なパターン形成メカニズムの全容解明につながることが期待されます。


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