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2019/10/08

薬学系研究科薬品代謝化学教室の浦野泰照教授、医学系研究科生体情報学分野の千葉真由美博士課程学生、神谷真子准教授らが、1細胞レベルで標的細胞の細胞死誘導が可能な試薬を開発


薬学系研究科薬品代謝化学教室・医学系研究科生体情報学分野の千葉真由美博士課程学生、神谷真子准教授、浦野泰照教授らが、レポーター遺伝子の一つであるLacZをもつ細胞(LacZ発現細胞)のみを特異的に死滅させる新規光増感剤を独自の分子設計に基づき開発しました。本研究成果は2019年8月26日付けで、ACS Central Science誌に掲載されました。

発表論文
雑誌:ACS central science
題目:Activatable Photosensitizer for Targeted Ablation of lacZ-Positive Cells with Single-Cell Resolution
著者:Mayumi Chiba, Mako Kamiya*, Kayoko-Tsuda Sakurai, Yuya Fujisawa, Hina Kosakamoto, Ryosuke
DOI番号: https://doi.org/10.1021/acscentsci.9b00678
論文へのリンク:https://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/acscentsci.9b00678

発表概要
光増感剤とは、光照射により活性酸素種を産生し、細胞死を誘導することができる分子です。東京大学大学院薬学系研究科/医学系研究科(兼担)浦野泰照教授らの研究グループでは、LacZというレポーター遺伝子によりコードされたβ-ガラクトシダーゼという酵素を利用し、LacZ発現細胞を1細胞レベルでの細胞死誘導が可能な光増感剤の開発に成功しました。これまでに、LacZ発現細胞を標的とした光増感剤が開発されてきましたが、酵素反応生成物が細胞外に漏出するために細胞死誘導の標的選択性に課題がありました。今回開発した光増感剤はLacZ発現細胞のβ-ガラクトシダーゼと反応することで細胞内の分子と結合し、酵素反応生成物が標的細胞の外へと漏出しない分子設計により、1細胞レベルでの細胞死誘導が可能です。実際に、開発した光増感剤を用いることで、生きているショウジョウバエの蛹の生体内においてもLacZ発現細胞のみを死滅させることに成功しました。本光増感剤は今後、生命現象の解明や癌治療に役立つことが期待できます。
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