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2019/11/06

天然物合成化学教室の鎌倉大貴博士研究員、萩原浩一特任助教、井上将行教授らが、抗不整脈活性を有する複雑天然物タラチサミンの全合成に成功


天然物合成化学教室の鎌倉大貴博士研究員、轟木秀憲博士、占部大介講師(当時、現富山県立大学工学部教授)、萩原浩一特任助教、井上将行教授は、抗不整脈活性を有する複雑天然物タラチサミンの全合成を、骨格転位反応を鍵反応とする収束的な合成戦略により達成しました。本研究成果は、2019年11月1日付けで[Angewandte Chemie International Edition]電子版に掲載されました。
 
発表論文
掲載雑誌名: Angewandte Chemie International Edition
論文タイトル: Total Synthesis of Talatisamine
著者: Daiki Kamakura, Hidenori Todoroki, Daisuke Urabe, Koich Hagiwara, Masayuki Inoue*
DOI: 10.1002/anie.201912737
 
リンク先: https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/anie.201912737
 
発表概要:
タラチサミンは、キンポウゲ科の植物より単離・構造決定されたジテルペンアルカロイドです。本天然物は電位依存性カリウムチャネルを阻害し、抗不整脈活性を示すことが知られています。本天然物の類縁体は、抗炎症作用、解熱鎮痛作用など様々な生物活性を示すことが知られており、有用な天然物群として注目を集めています。
タラチサミンの構造的特徴として6/7/5/6/6/5員環が高度に縮環した6環性炭素骨格上に、3つの四置換炭素および12個の連続不斉中心を含む多数の酸素官能基を有している点が挙げられます。今回、本研究グループは、高酸化度な2つのフラグメントを収束的に連結した後、6/6縮環構造の7/5縮環構造への骨格転位反応を用いることで複雑な炭素骨格を効率的に構築し、タラチサミンの全合成を33工程で達成しました。上記の合成戦略をより高酸化度のフラグメントに適用することで、酸化度が異なり、様々な生物活性を有するジテルペンアルカロイドの創出が期待されます。

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