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2020/01/15

天然物合成化学教室の伊藤寛晃助教、三浦健介大学院生、神谷光一大学院生、井上将行教授らが、抗がんデヒドロペプチド系天然物ヤクアミドBの固相全合成に成功


 天然物合成化学教室の伊藤寛晃助教、三浦健介大学院生、神谷光一大学院生、山下智也博士、井上将行教授は、抗がん活性デヒドロペプチド系天然物ヤクアミドBの固相全合成に初めて成功しました。
 本研究成果は、2020年1月13日付けで「Angewandte Chemie International Edition」(電子版)に掲載されました。
 
雑誌名:Angewandte Chemie International Edition
題目:Solid-Phase Total Synthesis of Yaku’amide B Enabled by Traceless Staudinger Ligation
著者:Hiroaki Itoh, Kensuke Miura, Koichi Kamiya, Tomoya Yamashita, Masayuki Inoue*
(伊藤寛晃、三浦健介、神谷光一、山下智也、井上将行*)
DOI:10.1002/anie.201916517
論文へのリンク:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/anie.201916517
 
発表概要
樹脂上でアミノ酸を連結するFmoc固相合成法は、簡便にペプチドを調製する方法として現在広く用いられています。しかしながら、自然界に存在する生物由来ペプチド(天然物)には、通常のペプチドよりも複雑な構造を持つものも多く、興味深い生物活性を示すにもかかわらず、それらの固相合成法は未だ発展途上です。特に、デヒドロペプチドと呼ばれるアミノ酸残基中に二重結合を含むペプチド群の一般的固相合成法は確立されていませんでした。
本研究グループは、複雑な構造を持つデヒドロペプチド系天然物であり、強力な抗がん活性を示すヤクアミドBの固相全合成に初めて成功しました。本合成では、通常のペプチド合成法では構築できないデヒドロペプチド構造を、無痕跡型Staudingerライゲーションと呼ばれる反応を応用して構築しました。本法は、Fmoc固相合成法をベースに簡便な操作でデヒドロペプチドの全体構造を構築できる極めて一般性の高い方法であり、今後の応用が期待されます。

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