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2018/08/30

薬品作用学教室の坂口哲也博士と池谷裕二教授が、エタノールが他者の心を読む能力を強める仕組み解明


マウスにアルコールを投与すると、仲間の痛みに対して強く共感様行動を示すようになることを発見しました。
アルコールを投与されたマウスの脳内では、仲間の痛みを観察したときに、まるで自分自身が痛みを受けているかのような神経活動が生じることが分かりました。
本成果は、共感性の低下を特徴とする自閉スペクトラム症に対する、神経回路機構に基づいた治療法開発の布石となることが期待されます。

発表論文
雑誌:Nature Communications(8月30日オンライン版)
題目:Ethanol facilitates socially-evoked memory recall in mice by
recruiting pain-sensitive anterior cingulate cortical neurons
著者:Tetsuya Sakaguchi, Satoshi Iwasaki, Mami Okada, Kazuki Okamoto, Yuji Ikegaya
DOI:10.1038/s41467-018-05894-y

発表概要
アルコールは古くより社交の場で愛用され、社会性の向上に役立つ嗜好品だと考えられてきましたが、その神経回路メカニズムは明らかにされていませんでした。研究グループは、マウスを用いた実験にて、アルコールが仲間の痛みに対する共感様行動を促進することを発見しました。さらに、アルコールを投与されたマウスの脳内では、仲間の痛みに応答する神経活動が、実際に自分自身が痛みを受けたときに応答する神経活動と類似することを突き止めました。つまりアルコールは、他者の情動変化を目撃したときに、まるで自身が同じ状況に置かれているかのような脳状態を生じやすくしていると考えられます。また、こうした脳の振る舞いの変化は、アルコールによる神経回路の興奮信号と抑制信号のバランスの調節作用によってもたらされることが明らかになりました。本研究により、アルコールが共感を促進する仕組みが示されただけでなく、脳が自身の情動回路を他者への共感のための回路として転用していることが明らかとなり、共感のメカニズムの解明に向けた大きな進展が得られました。この成果は今後、共感性の低下を特徴とする自閉スペクトラム症の治療法開発の布石となることが期待されます。
 
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