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2018/02/09

薬品作用学教室の乘本裕明大学院生、池谷裕二教授らが睡眠中に脳回路がクールダウンされる仕組みを解明


東京大学大学院薬学系研究科の池谷裕二教授らの研究グループは、睡眠中に海馬の神経回路がどのようにクールダウンされるのかを明らかにしました。本研究成果は、2018年2月8日のScience誌(オンライン版)に掲載されました。
 
雑誌:Science(2月8日オンライン版)
題目:Hippocampal Ripples Downregulate Synapses
著者:Norimoto, H., Makino, K., Gao, M., Shikano, Y., Okamoto, K., Ishikawa, T., Sasaki, T., Hioki, H., Fujisawa, S., Ikegaya, Y.
 
海馬が学習や記憶に関わっていることは古くから知られています。しかし、神経細胞の数には限りがあるため、そのままでは脳内が記憶情報で飽和してしまいます。そのため何らかの「クールダウン」の機構が海馬に備わっていると長らく予想されていました。研究グループは、海馬から発生する「sharp wave ripple(以下、SWR)」という脳波が、睡眠中にシナプスの繋がり度合いを弱めていることを突き止めました。この現象は、眠る直前に学習した情報をコードするニューロン群では生じませんでした。つまりSWRは、必要な情報を確保しながら、不要なシナプスを弱めることで、記憶キャパシティを確保することが明らかになりました。また、睡眠中のSWRを阻害するだけで、睡眠不足の状態を十分に再現できることから、睡眠の目的の一つは「SWRを出して回路をクールダウンするため」であると言えます。
 
 
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