2. 細胞死による組織の細胞数(定足数)とサイズの制御機構

 組織の恒常性は組織内での細胞数管理のみならず、全身性にその数がカウントされ定足数の調節がなされている。例えばヒトでは血球系や上皮細胞を中心に毎日3000億個の細胞が死んでいるといわれるが、同じ量の細胞が幹細胞から供給されることで恒常性が維持されている。生体は細胞が過剰に増えたとき(例えば抗原刺激による免疫細胞の増殖)あるいは減少した時(例えば貧血や肝切除)には急激な細胞死、あるいは増殖によって、もとの状態にもどる機構が働く。このような細胞数変化に対する生体応答は、がんや変性疾患など様々な慢性的な病態の基礎になっていると考えられ、適切な生体での定足数調節機構の理解が健常時のみならず病態の解明に重要である。発生や再生における定足数制御を、遺伝学的な研究によって解明している。

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