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2020/05/29

天然物化学教室の翟睿 大学院生、森貴裕 助教、阿部郁朗 教授らが非リボソームペプチドの環化機構を解明


天然物化学教室の翟睿 大学院生、森貴裕 助教、阿部郁朗 教授および北海道大学大学院薬学研究院の松田研一 助教、脇本敏幸 教授の共同研究グループは,放線菌より発見した新規ペプチド環化酵素SurEの触媒機構の解明に成功しました。本研究成果は、2020年5月4日公開のNature Catalysis誌にオンライン掲載されました。

発表論文
雑誌:Nature Catalysis
題目:Heterochiral Coupling in Non-ribosomal Peptide Macrolactamization
著者:Kenichi Matsuda, Rui Zhai, Takahiro Mori, Masakazu Kobayashi, Ayae Sano, Ikuro Abe, Toshiyuki Wakimoto
DOI:10.1038/s41929-020-0456-7
論文へのリンク:https://doi.org/10.1038/s41929-020-0456-7

発表概要
ペニシリン結合タンパク質(PBP-type TE)に分類されるSurEは直鎖状のペプチド鎖の両端を認識し、N末端とC末端のアミノ酸残基間でアミド結合を形成し、環状ペプチドを効率的に合成することが分かりました。SurEはC末端残基にD-アミノ酸、N末端残基にL-アミノ酸を有する基質を選択的に受け入れ、中央部のアミノ酸残基に対しては寛容な選択性を示します。この知見はX線結晶構造解析によって得られたSurEの構造情報からも支持されました。さらにD-アミノ酸とL-アミノ酸との間のヘテロキラルな環化反応は自然界のほぼ全ての環状非リボソームペプチドにおいても共通の機構であることが分かりました。本研究ではSurEの寛容な基質特異性と放線菌細胞内で改変した非リボソームペプチド合成酵素を組み合わせることで非天然型環状ペプチドの合成にも成功しました。PBP-type TEファミリー酵素の機能をさらに開拓し、生体触媒や合成生物学的手法へ展開することによって、環状ペプチドの新しい供給法の確立につながることが期待されます。

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