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2023/12/07

衛生化学教室の近江純平 特別研究員、河野望 准教授、青木淳賢 教授らの研究グループがB細胞リンパ腫の生存能に重要な細胞内リン脂質代謝システムを解明


東京大学大学院薬学系研究科衛生化学教室の近江純平 特別研究員、澤田晃希 大学院生(研究当時)、河野望 准教授、青木淳賢 教授らの研究グループは第一三共株式会社の加藤大雅 研究員、吉濱陽平 研究員らとの共同研究で、リン脂質の1種であるホスファチジルセリンの合成系がB細胞リンパ腫の生存能に重要であることを明らかにしました。本研究成果は2023年12月4日付で科学雑誌Journal of Cell Biology(オンライン版)に掲載されました。
 
掲載雑誌:Journal of Cell Biology
論文題目:Phosphatidylserine synthesis controls oncogenic B cell receptor signaling in B cell lymphoma
著者:Jumpei Omi, Taiga Kato, Yohei Yoshihama, Koki Sawada, Nozomu Kono, Junken Aoki
DOI番号:doi.org/10.1083/jcb.202212074
論文へのリンク:https://doi.org/10.1083/jcb.202212074
 
発表概要
 細胞を形作る生体膜リン脂質の組成は膜タンパク質の機能を制御する重要な要素であり、ある種のがん細胞は生存戦略として自らのリン脂質組成を増殖に最適化していることが知られています。今回、研究グループはリン脂質の1種であるホスファチジルセリン(PS)の合成酵素を抑制することで、PSのみならず多種多様なリン脂質の量が著しく変化すること、その結果として生じた膜リン脂質組成の異常によって、様々ながん細胞の中でも特にB細胞リンパ腫の生存能が著しく損なわれることを発見しました。さらに、このようながん種選択性を規定する分子実体がB細胞リンパ腫において特異的に発現しているB細胞受容体であることを明らかにしました。本研究成果により、細胞内リン脂質代謝を標的とする新規抗がん戦略の発展へと繋がることが期待されます。

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