トピックス｜東京大学薬学部

文部科学省では、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者を「科学技術分野の文部科学大臣表彰」として顕彰しています。若手科学者賞は、我が国の科学技術分野において、萌芽的な研究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者に対し贈られるものです。

【受賞業績名】

微生物からの医薬品骨格生合成酵素の発掘と利用に関する研究

【研究内容】

天然から単離される新規化合物が減少する中、天然物生合成のマシナリーを精密解析し、得られた知見を用いて人為的に生合成経路をデザインする「生合成工学、合成生物学」の手法に新たな創薬研究の手法として注目が集まっています。淡川准教授は、生合成を用いた新規薬用活性物質創出の基盤構築のため、「微生物二次代謝からの新規酵素触媒の発掘」「酵素のin vitro精密構造機能解析」「変異酵素の異種発現による新規医薬品化合物生産」といった一連の研究を行いました。酵素の多様な反応メカニズムを解明し、利用することで物質生産を行い、基礎から応用までの医薬品化合物合成の新規方法論を確立し、生合成工学を基盤とした医薬品や新規素材生産技術を新たに開発しました。

https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/mext_00547.html