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2020/10/05

生理化学教室の竹田穣 大学院生、知念拓実 助教、北川大樹 教授らが、酵素活性制御の場としての中心体機能を解明


生理化学教室の竹田穣 大学院生・知念拓実 助教・北川大樹 教授らの研究グループが、中心体構成タンパク質CEP76が分裂期PLK1の制御に重要であることを解明しました。本研究成果は2020年10月1日付でJournal of Cell Science電子版に掲載されました。また、同日付で同誌電子版のFirst Personに第一著者である竹田穣 大学院生のインタビューが掲載されました。
 
発表論文
雑誌:Journal of Cell Science
題目:The centriole protein CEP76 negatively regulates PLK1 activity in the cytoplasm for proper mitotic progression
著者:Yutaka Takeda, Kaho Yamazaki, Kaho Hashimoto, Koki Watanabe, Takumi Chinen,* and Daiju Kitagawa*
DOI : 10.1242/jcs.241281
論文へのリンク:https://jcs.biologists.org/content/133/19/jcs241281
インタビューへのリンク:https://jcs.biologists.org/content/133/19/jcs254607
 
発表概要
 細胞分裂期に様々な基質をリン酸化するPolo-like kinase 1 (PLK1) は細胞の増殖に必須であり、がん化との関連性も多く報告されている重要キナーゼです。分裂期におけるPLK1の局在や機能は多岐に渡り、その動態や活性は精密に制御されています。PLK1が強い局在を示す細胞小器官の1つが中心体です。PLK1は分裂初期に中心体上にリクルートされ、中心体成熟を促します。その一方で、中心体という足場がその後のPLK1の動態や活性に与える影響についてはこれまでよくわかっていませんでした。
 今回、本研究グループは薬剤処理によって中心体を欠損させたヒト細胞で、分裂期に細胞質中のPLK1が過剰な活性をもち、異所性の凝集を形成することを見出しました。さらに、中心体構成タンパク質をターゲットにしたスクリーニングを通して、Centrosomal Protein 76 (CEP76) が分裂期PLK1の制御に重要であることを明らかにしました。その後の解析で、CEP76欠失細胞ではPLK1の過剰な活性化により、異所性のPLK1凝集に加えて分裂期紡錘体の配向異常も生じていることがわかりました。
 本研究の成果は、分裂期に複雑な挙動を示すPLK1の制御機構の一端の理解につながるものです。また、酵素活性制御の場としての中心体の機能を示唆するものであり、今後の展開が期待されます。

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