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2021/09/14

有機合成化学教室のChristopher Adamson 大学院生、梶野 英俊 博士研究員、川島 茂裕 特任准教授、山次 健三 助教、金井 求 教授が、反応剤を惹き寄せる触媒を開発し、生細胞中の狙ったタンパク質の高効率な化学修飾に成功


 有機合成化学教室のChristopher Adamson 大学院生、梶野 英俊 博士研究員、川島 茂裕 特任准教授、山次 健三 助教、金井 求 教授が、生細胞中で反応剤を惹き寄せて狙ったタンパク質を高効率でアシル化する化学触媒の開発に成功しました。本研究成果は、2021年9月10日付で、Journal of the American Chemical Society電子版に掲載されました。
 
 細胞内タンパク質のアシル化は、遺伝子の転写など、細胞機能を制御する重要な化学修飾です。当研究室では、遺伝子操作なしに、生細胞中の狙ったタンパク質の狙ったリジン残基に様々なアシル基を導入する化学触媒を開発してきました。今回、細胞内で互いに親和性を有して惹き寄せあう化学触媒とアシルドナー分子の組み合わせを考案し、従来より100分の1の濃度でも3倍以上のアシル化活性を発揮できる化学触媒系を開発しました。これによって、細胞内で標的タンパク質に、天然から人工に至る幅広く有用なアシル化修飾を施すことが可能になりました。
 本成果は生細胞内で狙ったタンパク質に対して人為的なエピゲノム修飾を可能とし、タンパク質のアシル化修飾が持つ機能を調べる有用なツールとなるほか、天然・非天然の様々な構造・機能を持った化学修飾を標的タンパク質に施すことで細胞機能を改善する触媒医療応用につながることが期待されます。
 
雑誌名:「Journal of the American Chemical Society」(2021年9月10日付)
論文タイトル:Live-Cell Protein Modification by Boronate-Assisted Hydroxamic Acid Catalysis
著者:Christopher Adamson, Hidetoshi Kajino, Shigehiro A. Kawashima, Kenzo Yamatsugu, and Motomu Kanai
DOI番号:10.1021/jacs.1c07060
論文のURL:https://pubs.acs.org/doi/10.1021/jacs.1c07060

 

2021/01/07
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